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Posted by ミリタリーブログ  at 

2013年03月08日

ドラグノフ兄弟①

しばらくモッコウしていました。スミソンです。
モッコウつったって、黙って考えるのはもう飽きてます。
そう、もう純粋に木工。木を削り、磨き、ニスを塗り・・・


ドラグノフという狙撃銃を意識し始めたのはいつのことでしょうか。
やっぱり「山猫は眠らない」(それにしても名邦題!)とは思うのですが
強烈な印象はS.ハンターの「狩りのとき」でのシーン。ロシアの超人的スナイパー、T.ソララトフが
アメリカ海兵隊きってのリーコン・スナイパーチーム、ボブ・リー・スワガーとダニー・フェンを「狩る」ための最初の作戦時、まだ機密扱いだったソビエト連邦からの荷物・SVDのことを北ベトナム兵に訊かれて一言
「・・・ドラゴン。」
結局最初の作戦は大失敗。ソララトフは地獄の業火から命からがらそれこそ這うように生還し、そして復讐の鬼と化すのです。
<人間ヌードル>ソララトフの強烈なキャラクターとともに、あの凶々しくも細く繊細なラインが妙に脳裏に残りました。

コッキングエアガンや外部ソースBLKで発売されたKM企画のドラグノフは、まさに高嶺の花。
その後たしか韓国からの発売を経て、そのコピーが何とチャイナから1万円台前半で!
(現在はクラウンモデルがOEM製品を発売してますね。)
ポリバケツのようなフォアグリップ&ストックはまあしょうがないとして
2発給弾とかからないホップには苦しみましたね。その解決はSAS閉鎖に間に合いませんでした、
使われることも無く、しばらく壁飾りになっていたA&K製SVD。
そのウッドストックが案外な値段で売られていることを某メルマガで知り
矢も盾も堪らず取り付けてみたところこの美しさ!


お。レミントンがSVDを作ったのかい?ってくらい。ラミネートじゃないけど、これもまたアリ。
それを僕の「射撃の師匠」に見せたところ、見事なほどの一目惚れ。
翌日、飲み屋でお姉ちゃんに「あんな美脚を見たのは久しぶりだ」なんて言ったそうです。
「射撃の師匠」って言ったって、手取り足取り教えてくれるわけではありません。
彼の家でVSRを使ってシューティングリラクゼーション?するようなものです。
「ゆきちゃん(彼と母親くらいしか呼ばない僕のかつての呼び名)はトリガー引いた直後
銃口を上に跳ねあげるクセがあるよね」とか教えてくれるくらい。
彼は某国自衛隊時代、「ゴルゴ」と渾名されるほどのエキスパートで、素行さえ良ければ
そっちの方でちょっとした有名人になってたかもしれない。
ただ、自分の掟の中にしか生きられないというか、理不尽や権力が徹底的に許せないところが
組織ってやつに全くもって向いていないのです。
僕と同じく現在療養中の彼が久々に目を輝かせているのを見て、急に決めました。
このSVDは彼にプレゼントしよう。
けど代わりが要るなあ、と、ヤフオクを開けたら、え?今や電動SVDって1万円台じゃないですか!
衝動的に落札。
出品者様はとても親切な方で、稀に見る気持ちの良い取引でした。
ノークレームノーリターンです。

でも・・・


左がA&K、右が今回購入した電動SVD。
S&T・・・あ、思い出した。エチゴヤで見た、あの不細工なヤツだ・・・
出品者様は中古で譲って下さった訳ですが、彼を責めようなんて気は毛頭ありません。
だって、ちょっと調べればもう悪評の嵐なのですから。

外観&メカニズムは「ホンモノ」を作っていると云われるリアルソードのデッドコピー。
ただし、スチールを多用する同社製品の、上代にして半額近くまでのコストダウンを実現するため
「うわあ、ここをこの材質で・・・」というところも散見されます。アッパーレシーバー固定レバーまわりは
速攻で破断。ネジを切り直しました。
そして8.4Vウナギを繫げば、電池が切れる寸前のような作動音&フィール。ウィ〜〜〜〜ん、パン。
さすがのロングストロークでもこのトリガーラグは、無い。
さらにちょっとここでは書けないヨーロッパ仕様の初速。


もしダイソーに「ザ・鬼バネ」というコーナーがあったらこういうのが置いてありそう。

どうもモーターもヤバいようです。思い切ってマルイのハイサイクルに換装。
あとはお決まりの過剰グリースを拭き取り、バリのあるピストンリングを交換。
シリンダーのガイドを軽く面取りし、同じ長さの低レートバネ換装でノンホップ状態92m/s程度のデチューン。
レスポンスはリポ7.2Vの効果もあり画期的に向上しましたが、後付けのヒューズユニット「だけ」が
過激に加熱しています。却って危ないのでオミット。
(そうそう、僕も間違えてアセったのですが、ギアが1枚多いRS/S&Tドラはモーターの配線が+−が逆です!)
インナーバレルはブレ止め&「こーた方式(長女ご誕生おめでとう!!!)」に加工。ホップパッキン&押しゴムは迷わず交換。ホップ操作方向が説明書と思いっきり逆なのはご愛嬌・・・と、いうことで本体は何かイケそうな雰囲気に。

しかし・・・ストックが・・・


「直線」という概念が存在しないこの造形は、ある意味アヴァンギャルドかもしれません。
面取りのRが滅茶苦茶なことになっています。


グリップの断面は真四角と言って良いほど。SVDの特徴であるV字型の指が逃げる部分も無かったことに。
そしてこの学校の机の塗装に失敗したようなダレた塗装と欠けたところは欠けっぱなしの潔さ。
レシーバーとの勘合も直線でチリを合わせようという発想そのものが否定されているようです。
うまく行っていない会社や、仲の悪いバンドのミーティングのような不協和音が伝わってきます。


廃屋の雨戸がこういう感じなのを見たことあります。寂しくなります。

しかし、物事には2つの面があり、悪いと思われる面から希望の種を見いだすこと。その積み重ねで強くなる。
それが今回の僕の療養生活の教訓であり収穫ではなかったのか?

あくまで「ロシア的合理主義が垣間見える荒っぽさ」を表現しつつ、あの繊細なラインをこの中から彫り出すぞ。

と、いうことで、苦闘半日。


かつてブラックホールで見た無可動実銃をイメージしてみました。
ダイソーのニスは「メープル」という色しか無かったのですが、メープル材の色ではなくカエデの葉の色のことだったのか・・・
Coyoteさんに叱られそうなニス引き&杜撰な乾燥行程(っていうかまだちゃんと乾いていない)ですが、心の目でツーラ造兵廠を・・・考えちゃダメだ、感じるんだよお。


並べてみました。上がA&Kのエアコキ、下がS&Tの電動です。

次回、両ドラグノフ兄弟、オプティカルサイトを載せての実射です。

実は・・・以外な結果が・・・。


  

Posted by おすみ@SAS相模原  at 22:16Comments(0)カスタム